- 静かな朝・・・・・・・・だが
- ホレス・アンディ スカイラーキング
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2006.03.02 Thursday
Skylarking: Best Of Horace Andy
Horace Andy
ホレス・アンディの寄せ集めベスト盤。とはいえかなり選曲がよくライナノーツ(当然英語)が充実しておりかなりのお買い得盤(ただし値段次第)になっている。まるでブラック・アークでの録音のような「SPYING GLASS」ではじまり彼のこの発売当時(1996年)までのベストテイクや過去の作品を再録音した作品で固め、新たな息ぶきをもった新しい作品となったかのような状態だ。基本的には1970年代の作品が多く再録音に関しては1980年代にしたものや1990年代初頭のマッシヴ・アタックの曲の録音が中心になっている。全体的にはやはりバックの演奏が違う分統一感には欠けるが彼の独特の中性的ヴォーカルを堪能することができる。まるで耳元でささやくかのような彼のヴォーカルがたまになんとなくものすごい心地よさで聞こえてくるときがある。昼下がりのお昼ねにちょうど合うものすごくリラックスした雰囲気の作品だ。ただし根本的にはかなり硬派なものですからお気楽な夏向けレゲエとはまったく違います。この中のベストテイクはタイトル曲になっている「SKYLARKING」かな。この曲はスタジオ・ワン時代の録音です。とてもシンプルななかにも気合のはいった演奏とヴォーカルが合わさりとてもよい作品になっています。他にも大名盤「IN THE LIGHT」からの曲もあり彼の世界を気楽に聞くにはこの作品がよいかもしれません。
- バーニング・スピア ヘイル・H. I.M
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2006.03.02 Thursday
Hail Him
Burning Spear
バーニング・スピアがウェイラーズのアストン・バレットと共同プロデュースしたのがこの作品。基本的にジャケットがいきなりマーカス・ガーヴェイですので歌詞とかはまあ推してしるべしの内容なのでしょう。内容はとてもよく演奏がしまりまくりほとんどウェイラーズ状態といった感じです。歌詞だとかが気にならないのであれば、とても聞きやすくとはいえどことなく硬派なこの作品はお奨めです。バーニング・スピアのヴォーカルも冴え演奏と一体化しとても優れたレゲエの名演となっています。得意のワンドロップも決まりまくりカッコイイことこの上ない作品だ。録音は1980年ジャメイカのタフ・ゴングでのものです。ジュニア・マーヴィンがボブ・マーリィの時とは違いひたすら目立たず優れたバッキングをいろいろなパターンでやっていますからレゲエのギターを学びたい方にもとてもよいサンプルになるのではないかと思います。とにかくレゲエという音楽の本質をしっかりと表現した作品でしょう。ボブ・マーリィを聞きはじめ次は何?とか感じたらこの作品が良いかもしれない。
- ザ・コンゴス ハート・オブ・コンゴス
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2006.03.01 Wednesday
Heart of the Congos
The Congos
1976年から1977年に録音されたコンゴスの傑作作品。とても印象的な陰影のあるフィッシャーマンからこの作品は始まる。フィッシャーマンでこの曲を印象づけるファルセット・ヴォイスで歌っているのが1947年生まれのセドッリック・メイソン。彼はダンスホールにてロックステディが流行していた時期から歌い始めていた。そしてテナー・ヴォイスでヴォーカルをとる相方のロイデル。ジョンソンがリー・ペリーの元で歌っていた頃に出会いコンゴスが結成される。この作品はリー・ペリーのブラック・アーク・スタジオ(今はもうない)でとられ、かつリー・ペリーの遊び心満載のスタジオ・ワークにて完成されている。そのため普通のヴォーカル・グループとは違い音が左右に動いたりいろいろな音が大量にダヴィングされていたり、なかなか結構サイケな感じで出来上がっています。独特のふわふわ浮いているかのようなヴォーカルの処理、結構良く歌うベースに独特のスタイルで堅く全体を引き締めるドラムスやパーカッションがとても耳に残る。このアップセターズの優秀な演奏をコンゴスのヴォーカルに合うようにするためなのか本当に切れのよい演奏とリー・ペリー独特のサウンドアレンジが全体を支配して聞く人をひきつけ離さない。間違いなくダブアルバムとしても通常のヴォーカル・アルバムとしてもお勧めの一枚です。音遊びのある優なコーラス・グループの作品です。ジャケットはなかなか格好よくそれだけで私は買ってしまいました。アメリカ盤はいくらか早いテンポで収録されているようです。
- バーニング・スピア ロッキング・タイム
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2006.02.28 Tuesday
Rocking Time
Burning Spear
バーニング・スピアの2枚目とされる作品。スタジオ・ワンでのレコーディングのものだ。まだ彼のこの後見られる肌触りはないが作りはしっかりした作品だ。まだレゲエ自体が完成された時期ではない時代のせいかまだまだロック・ステディやスカの影響化にある作品だ。彼自身のヴォーカルがとてもよくありきたりなリズムトラックの出来にも関わらず彼自身の存在は充分に示されている堅実なつくりの作品だ。まだまだ収録時間も短くレゲエが発展途上であった時代を物語っている。最高の作品とまではいえないが彼のその後の傑作群を聞いた後に彼のルーツを確認するには絶好の作品だ。実際この作品で彼のヴォーカリストの非凡さは証明されている。70年代の彼の名盤を聞いたら聞いてみてください。レゲエの音楽としての発展の流れもいくらかわかるような作品です。
- アスワド ライブ&ダイレクト
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2006.02.20 Monday
Live and Direct
Aswad
ブリィティシュ・レゲエの代表的存在であるアスワドの全盛期のライブ盤。
この作品はアナログ時代はミニアルバムとして発表されていて今の形になったのはCD化されてから以降のことになります。この作品の発売前にはアスワドは何度か日本にきており、東京の後楽園ホールでのライブは特に内容がよく永遠に記憶に残るかのようなライブであった。基本的に彼らも根本においてはジャメイカ人であり移民の悲哀を感じている分、逆により音楽が彼らのルーツへと旅立たせているかのような感じになっている。このような流れからこの作品でもルーツ・ロック・レゲエよりの演奏を繰り広げている。演奏は基本的に堅実で輪郭のはっきりとしたものです。実際のライブともほとんど変わらない状況です。この作品の音は実際のライブと寸分くるいのないかのような演奏です。聞いた事がない方でもこの作品の音を信じてかまいません。ライブバンドとしての彼らは最高水準であり、全く非の打ち所がないほど完璧な演奏です。テンション張り詰めるメッセージソングからやわらかめの歌まで本当にこのバンドの表現力は最高です。このCDは音もよく、また分離がよいのでオリジナルがいくら暗くとも、ここでははっきりとポジティブに聞こえてきます。デビューからここまでのベスト盤といってもかまわない選曲なので入門用にももってこいです。オリジナル盤よりもこちらの方ができが良いぐらいですのでアスワドをはじめて買うならこの作品からでも大丈夫です。はい本当にすぐれたレゲエのライブ盤です。お勧めの名盤です。
- バーニング・スピア マーカス・ガーヴェイ
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2006.02.16 Thursday
Marcus Garvey / Garvey¥'s Ghost
Burning Spear
バーニング・スピアの名前を永遠にレゲエ史の中に残すこととなった不朽の名盤とまで書くと誇大広告になります。むしろここでは暖かでゆるい音のなかでバーニング・スピアが限りなくラスタファリズムの現人神であるマーカス・ガーヴェイのことを真摯に歌い上げているといった感じです。なんだか宗教くさそうだなという先入観があるかもしれませんが決してそのようなことはありません。レゲエという音楽のなかでの最高水準のメンバーによる(ソーシャル・リヴィングとほぼ同じ)演奏されているレゲエという音楽の一つの典型といえるような演奏です。この作品は現在リマスター前のマーカス・ガーヴェイとマーカス・ガーヴェイズ・ゴーストというダブアルバムがカップリングされたものと、デジタル・リマスタリングされたマーカス・ガーヴェイ本体のみのものに分かれます。特にダブヴァージョンには興味がないのであればリマスタリング後のもののほうがよいでしょう。手持ちはリマスタリング前のものなのですが極めて音圧が低くかなりよいオーディオのシステムで聞かなければその本質の理解を誤るかもしれません。さすがにこの作品だけは買い替えを検討をしている最中です。ただしこのマーカス・ガーヴェイに関してはレゲエの話のなかでは必ずダブ・ヴァージョンと一緒に話がでるものだけに軽く一聴をといった感じは少々あります。ただ今聞く分にはどうしてもという内容だとは思いません。実際バーニング・スピアの作品の数を数える際の枚数の差はマーカス・ガーヴェイズ・ゴーストを入れるかいれないかであり、ブラッド&ファイアの創設者であるスティーヴ・バロウ氏は確か数には入れていません。やっぱりちょっと高くても音がよいほうがお奨めです。
- バーニング・スピア ソーシャル・リヴィング
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2006.02.10 Friday
Social Living
Burning Spear
バーニング・スピアの6枚目の作品(MARCUS GAVEY'S GHOST・・・MARCUS GAVEYのダブ・アルバムを入れると7枚目)の作品。ジャケットについては何種類かある。手許にあるのはブラッド&ファイア・レコーズが1994年にリマスタリングして発売したものです。ブラッド&ファイア・レコーズについては今は存在していないはずですが、当時状況があまり思わしくなかったレゲエについて積極的に版権をもつレコード会社から販売権を獲得し作品を検討し作品そのものについては出来る限りオリジナルの状態をキープしつつリマスタリングをするという緻密な作業ののちジャケットについては様々なデザインを用いより理解をたかめようとするものすごい作業をやり遂げた会社でスティーブ・バロウ氏が監修していました。
さて作品なのですが、ゆったりとしたリズムのなかにバーニング・スピアの淡々としながらも説得力のある歌がそれに連なっていく感じの作品です。
レゲエのとてもクールな一面を最高に表現した作品でルーツ・ロック・レゲエの最高峰の一人としてすばらしい出来になっています。ただしどんな場合にも彼のヴォーカルはひたすらさめており、そのさめた歌い方がバックのひたすら洗練されたくーるで安定したリズムの中で光り輝いています。詩は当然のことながらラスタファリズムに関することが多いようで、その現人神とされるマーカス・ガーベイの言葉に基づいたものが多いです。明るいイメージで都会的な音という現代のレゲエとは違いむしろいささか暗い中に怒りと信仰を歌いこむかのような感じの作品になっています。とにかくマーカス・ガーベイに関してはこの作品の中では1,4,5,8で歌われており彼のラスタファリズム特にマーカス・ガーベイに対する思いの強さが思い切りでています。
音の空間を見事に生かしきった傑作作品と言えるのではないかと思います。肌触りはむしろブリティッシュ・レゲエのような感じ(たとえばマトンビやスティール・パルス)でひたすらひんやりとしています。参加しているミュージシャンはジャマイカの代表的な人達が参加しています。ギターにはアール・チナ・スミス他3名 ドラムスにはスライ・ダンパー、ホースマウス他1名 ベースにはロビー・シェイクスピアとアストン・バレット他1名キーボードにはH・リンドの名前も挙がっています。演奏はひたすら的確で非の打ち所がない感じのものだ。マーカス・ガーヴェイから聞くか他から聞くかと悩んだ場合にはこの作品は結構お勧めできます。ただそんなに派手な演奏とかはまったくないので、ボブ・マーリーしか聞いたことがないというような方には薦められないからご注意を
- ボブ・マーリー ライブ!
- ピーター・トッシュ リガライズ・イット